空き家で使える補助金がある!熊本県における事例も交えて解説します

少子高齢化や人口減少等により、日本国内では全国的に空き家が急増しています。空き家対策は重要な課題となっており、各自治体が補助金を出して解体・改修等をサポートしているため、処分を検討している方は注目しましょう。この記事では、各補助金の特徴と、熊本県における補助金交付の事例を紹介します。

 

空き家に補助金が交付される理由

放置される空き家は、全国的に大きな問題になっています。管理が行き届いていない空き家は、不法侵入や放火といった犯罪被害に遭うリスクが高く、災害時には倒壊などにより、周辺の住宅に被害をおよぼす可能性がないともいえません。国や地方自治体はこれらの事項を懸念し、所有者や事業者に補助金を交付して、対応にあたっています。

空き家で使える3種類の補助金

空き家で使える補助金は、主に以下の3種類です。

<空き家で使える3種類の補助金>

  • 老朽危険家屋解体撤去補助金
  • 都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
  • 建て替え建設費補助金

それぞれの特徴を、簡単に解説します。

老朽危険家屋解体撤去補助金

老朽化に伴い、倒壊のリスクが高いと判断された家屋を解体撤去する際に使える補助金です。自治体の認定や耐震診断の結果により補助金交付の可否が決まり、解体費用の1/2~1/5程度の補助金を受け取れます。

都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金

都市の景観を守ることを目的に支給される補助金です。前述した補助金とは異なり、倒壊リスクがあることが、補助金交付の条件に含まれることがありません。支給額に関しては老朽危険家屋解体撤去補助金と同様で、解体費用の1/2~1/5程度が相場です。

建て替え建設費補助金

老朽化が認められる家屋を解体・撤去し、新しい住宅に建て替える際に交付される補助金です。交付の条件は個別の事情により異なるため、適用の可否は、各自治体に問い合わせて確認しましょう。「賃貸部分を含むこと」といった、土地所有者の自宅としては使用できない条件が付帯することもあります。

熊本県で交付された空き家向けの補助金の事例

熊本県では、令和3年度に「熊本県空き家活用促進モデル事業補助金」 を交付した実績があります。本記事では上記事例を取り上げて、交付条件や内容を詳しく解説することにしましょう。上記以外の事業も適時実施されるため、詳細は各自治体のHP等をご参照ください。

空き家を改修する場合に補助金が交付される

当該事業で補助金が交付されたのは、以下に該当するケースです。

<補助対象事業>

  • 市町村が国の交付金・補助金を活用し、自ら空き家の改修などをおこなう場合
  • 市町村が国の交付金・補助金を活用し、空き家の改修などをおこなう民間事業者に補助金を交付する場合

本事業の目的は地域活性化であり、「宿泊施設」「交流施設」「体験学習施設」「定住促進を目的とした市町村営住宅等」を開発する場合に補助金交付が認められました。

補助率は最大で1/2

補助率は、以下のとおりです。

<補助率>

  • 市町村が自ら改修をおこなう場合…国:1/2、県:1/4、市町村:1/4
  • 民間事業者に補助金を交付する場合…国:1/3、県・市町村:1/6、民間事業者:1/3

補助金交付の条件

補助金交付の条件は、以下のとおりです。

<交付の要件>

  • 国の社会資本整備総合交付金または空き家対策総合支援事業補助金の交付決定を受けられること
  • 対象の空き家が中心集落等に存在すること、もしくは市町村が定める地方創生に関する計画等に基づき拠点性の向上が認められること

空き家を補助金で解体・撤去した後の用途

空き家を補助金で解体・撤去した後は、以下のように有効活用できます。

<空き家を補助金で解体・撤去した後の用途>

  • 住宅や施設として貸し出す
  • 自宅として利用する

詳しく確認していきましょう。

住宅や施設として貸し出す

空き家のリフォームや建て直しをおこない、住宅や施設として賃貸に出して収益を得る方法です。地方創生を目的として補助金を交付する事業を利用すると、このような用途が認められることがあります。

自宅として利用する

補助金を使ってリフォーム・建て直しをおこない、そこに自分自身が住む方法です。事業によっては自宅利用が認められないケースもあるため、交付の条件を細かく確認しましょう。

まとめ

空き家に対しては、自治体がさまざまな補助金を提供しています。熊本県でも多くの事業が実施され、たくさんの空き家が有効活用される形で生まれ変わりました。空き家の処遇にお困りの場合は、補助金を活用しながら、新しく活用できるかどうか調べてみましょう。

ヘヤミセでは、熊本市周辺で賃貸・売買・管理サービスをおこなっています。補助金に関するアドバイスもおこないながら、空き家を有効活用する方法をご案内することが可能です。空き家問題に悩んでおられる方は、ぜひ当社までご相談ください。