相続した土地を現金化するメリット・デメリットとは?注意点も含めて徹底解説します

相続財産に土地が含まれる場合、これを相続人同士で分割するのは困難です。スムーズで公平な遺産分割を実現させるためには、相続した土地を現金化して分配するといいでしょう。この記事では、土地を現金化するメリット・デメリットに加えて、注意点も交えながら徹底解説します。

 

相続した土地を現金化するメリット

相続した土地を現金化するメリットは、以下の6点です。

<相続した土地を現金化するメリット>

  • 相続人の間で分配しやすくなる
  • 固定資産税がかからなくなる
  • 土地を管理する手間を省ける
  • 相続税の支払いにあてられる
  • 土地の価値が高い状態で売却できる
  • 現金化した後に再投資できる

順番にわかりやすく解説します。

相続人の間で分配しやすくなる

土地を複数の人物が相続する場合、これを均等に分割して活用することは困難です。これを現金化することにより、1円単位での分配が可能になるため、相続人同士での相続トラブルを回避しやすくなります。

固定資産税がかからなくなる

土地を保有している間は、固定資産税が請求されます。売却することで固定資産税を支払う義務がなくなるため、保有する価値を見出しにくい土地は、早期売却がオススメです。

土地を管理する手間を省ける

土地の所有者には、管理義務が生じます。更地のまま放置し、もしも不法に占拠されたり、ゴミを捨てられたりした場合は、これに自分自身で対処しなければなりません。土地を現金化して清算することにより、このような手間がかからなくなる点もメリットです。

相続税の支払いにあてられる

財産の内容次第では、高額な相続税が発生するにもかかわらず、相続税の支払いに必要な現金を用意できない場合もあります。このようなケースでは、相続財産のひとつである土地を現金化して、相続税の支払いにあてるといいでしょう。

土地の価値が高い状態で売却できる

土地の価値が、確実に高い状態で売却できることもメリットです。とくに地方都市の場合、高齢化のあおりを受けて、将来的に土地の価値が下落する可能性も考えられるため、高く売れる今のうちに売却を検討しましょう。

現金化した後に再投資できる

現金化した後は、別の土地や建物への再投資にも回せます。相続した土地に将来性を見込めない場合、勝算の高い場所で不動産投資をやり直すことにより、収益を得るチャンスを拡大させられるのです。

相続した土地を現金化するデメリット

相続した土地を現金化する際のデメリット・注意点として挙げられるのは、以下の4点です。

<相続した土地を現金化するデメリット>

  • 相続から3年が経過すると節税しにくくなる
  • 境界線をめぐるトラブルが発生する可能性がある
  • 売却の前に相続登記が必要
  • その土地を利用した収益がなくなる

こちらも順番に確認していきましょう。

相続から3年が経過すると節税しにくくなる

相続した不動産を売却すると、取得費加算の特例や、3,000万円の特別控除を受けられる可能性があります。しかし、これは不動産の取得から、3年以内の申請が必要です。相続から3年以上経過した後に土地を売却しても、節税効果を見込みにくくなるため、注意しましょう。

境界線をめぐるトラブルが発生する可能性がある

地積測量図に記載されている内容と、実際の土地の状況が異なり、境界線をめぐるトラブルに巻き込まれる可能性があります。土地を売却する際は正確な測量が必須ですが、この内容に隣地の所有者から異議を唱えられた場合は紛争となり、売却までに長い時間がかかりがちです。

売却の前に相続登記が必要

土地の現金化にあたり、まずはその土地の持ち主が誰なのかを、法的に明確化させる必要があります。この手続きのために相続登記をおこなう必要が生じるため、土地の売買は計画的に、そして時間に余裕をもっておこないましょう。

その土地を利用した収益がなくなる

相続した土地を活用している場合、売却に伴って、収益を失ってしまいます。不動産投資にはリスクが付き物なので、土地の売買益を使って別の場所で再投資をおこなっても、現在と同等の収益を上げられるとは限りません。現在安定した収益があるならば、そのまま土地をもち続けることも検討するといいでしょう。

まとめ

相続した土地の現金化には、メリットとデメリットの両方が混在しています。とくに大きなメリットは、遺産分割をスムーズにおこないやすいことです。誰か1人が土地を相続することと比べて、土地の売却益を分配すれば公平性が高く、相続人同士での紛争を避けやすくなります。

土地の売却や、売却益を利用した再投資をご検討中の方は、ヘヤミセにご相談ください。弊社では、不動産仲介から管理までのあらゆる業務をおこなっており、有益な不動産の活用方法をお伝えできます。