家賃滞納が発生した際の対処法とは?オーナーのNG行為や滞納の防ぎ方も解説

不動産運用のリスクとして付きまとうのが、家賃滞納です。オーナーの立場としては一刻も早く滞納を解消したいところですが、慌てて行動を起こすと、思わぬトラブルに巻き込まれる恐れもあります。この記事では、家賃の回収からオーナーのNG行為、そして未然に滞納を防ぐ方法までを解説するので、ぜひ参考になさってください。

 

家賃滞納の対象法…督促から強制退去までの流れ

家賃滞納が発生した場合、以下の手順で冷静に対応しましょう。

<督促から強制退去までの流れ>

  • 督促をおこなう
  • 連帯保証人に連絡する
  • 明け渡し請求に応じない場合は訴訟を起こす

順番にわかりやすく解説します。

1.督促をおこなう

家賃の支払いをうっかり忘れている可能性もあるため、まずは電話や書面で入居者と連絡をとりましょう。連絡に応じなかった場合は、督促をおこないます。督促状には、滞納されている金額や振込先などの情報、そして支払期限を明確に記入して、内容証明で送付してください。

2.連帯保証人に連絡する

督促に応じない場合は、連帯保証人に連絡します。連帯保証人は入居者と同等の責任を負うため、連帯保証人から家賃を徴収することは合法です。

3.明け渡し請求に応じない場合は訴訟を起こす

当人や連帯保証人から家賃を回収できない場合は、明け渡し請求、もしくは訴訟で解決を図ります。できるだけ早く次の入居者を見つけたい場合は、滞納している金額の一部または全額免除を条件に、退去を要求しましょう。徹底して争う場合は、少額訴訟などで争うことになります。

家賃滞納の対処法…オーナーのNG行為

家賃滞納が発生したとしても、オーナーは以下の行為に出てはなりません。

<オーナーのNG行為>

  • 20時以降に連絡をとろうとする
  • 玄関など目立つ場所に貼り紙をする
  • 連帯保証人以外と連絡をとる
  • 無断で入室する

上記のような行動に出ると、反訴される可能性もあるため、要注意です。

20時以降に連絡をとろうとする

貸金業法では、20時以降の取り立てを禁じています。 家賃の請求に関しても、深夜~早朝にかけてするのは違法行為とみなされる場合があるため、注意しましょう。訪問はもちろん、電話やFAXを使って請求することも避けてください。

玄関など目立つ場所に貼り紙をする

ほかの入居者や通行人から見える場所に、滞納している家賃を支払うよう求めることも避けましょう。場合によっては、名誉棄損や侮辱に該当する可能性があります。また、玄関前などで大声を出して支払いを促すことも、避けてください。

連帯保証人以外と連絡をとる

入居者と同じ責任を負う人物は、連帯保証人のみです。入居者と親しい関係にある人物の連絡先を知っていても、連帯保証人以外と連絡をとることは避けましょう。また、入居者の職場や学校と連絡をとってもいけません。

無断で入室する

家賃滞納という事情があったとしても、オーナーが無断で住宅に入室するのは、違法行為です。裁判を起こして勝訴するまで、オーナーは強制退去させる権利や差し押さえする権利をもてません。督促や請求は、あくまでも書面や電話を通じておこなうのが鉄則です。

家賃滞納の対処法…未然に滞納を防ぐ方法

家賃滞納を未然に防ぐ方法として、以下の3点を紹介します。

<未然に滞納を防ぐ方法>

  • 管理会社を利用する
  • 家賃保証会社を利用する
  • 自動引き落としを利用する

滞納を解消させるには、根気と時間が必要です。先手を打って、滞納リスクを抑えましょう。

管理会社を利用する

管理会社は、家賃をはじめとするお金の管理も代行しています。滞納が発生した場合は素早く察知し、合法的な範囲内で徴収に向けた手続きをとることが可能です。自分自身で催促や督促をおこなう必要もありません。

賃保証会社を利用する

家賃保証会社を利用すると、滞納が発生したとしても、保証会社が家賃を立て替えてくれます。また、保証会社から入居者に強く督促がおこなわれるため、早期解決に期待できることもメリットです。

自動引き落としを利用する

振り込みや手渡しと比べて、自動引き落としを選んだほうが、家賃滞納リスクを引き下げやすくなります。残高不足の場合は滞納が発生してしまいますが、選択肢のひとつに加えるといいでしょう。

まとめ

家賃滞納が発生した場合は、請求・督促・訴訟の手順で対応しましょう。ただし、深夜の請求をはじめとするNGの対処法は、避けなければなりません。万一のトラブルを防ぐために、プロの意見も参考にしながら、解決を図ってください。

ヘヤミセでは、金銭を含めた管理業務を実施しています。家賃滞納を未然に防ぐ対策や、万一の際に対処するノウハウも十分に蓄えていますので、家賃滞納を避けながら不動産運用をおこないたい方は、当社をご利用ください。