日本国内では、犬・猫だけで1,600万頭以上 がペットとして飼育されています。必然的に「ペット可」の賃貸物件を探す人も多く、動物と共存できない物件というだけで、敬遠される可能性は高いのです。この記事では、賃貸物件をペット可にするメリット・デメリットを解説し、付帯すべき規約も紹介します。
賃貸物件を「ペット可」にするメリット
賃貸物件をペット可にするメリットは、以下の3点です。
＜賃貸物件をペット可にするメリット＞
- より多くの入居希望者を見つけられる
- 入居後の早期退去を避けやすくなる
- 強気な家賃に設定しやすくなる
それぞれを詳しく解説しましょう。
より多くの入居希望者を見つけられる
ペット可にすることで、ペットと同居したい人からの注目度を高められます。現在ペットを飼っている人はもちろん、将来的にペットを飼いたいと考えている人からも、注目されやすく、より多くの入居希望者を見つけられるでしょう。
入居後の早期退去を避けやすくなる
ペット可の賃貸物件はどちらかといえば少数派 で、ペットと同居している人は、引っ越し先探しに苦戦する傾向にあります。そのため、ペットと同居している人は、1つの賃貸物件に長く住み続けてくれる可能性が高く、入居者にとって若干の不自由があったとしても、早期退去を避けやすくなるでしょう。
強気な家賃に設定しやすくなる
ペット可の賃貸物件は希少なため、家賃や敷金・礼金といった条件を、強気に設定しやすくなる点もメリットです。ペット化にするデメリットはこの後の項目で解説しますが、ペットの飼い主としても、大家が被るリスクは把握しているため、多少の悪条件には目をつぶって契約を検討してくれます。
賃貸物件を「ペット可」にするデメリット
賃貸物件をペット化にするデメリットとして、以下の2点を紹介します。
＜賃貸物件をペット可にするデメリット＞
- 物件に傷や汚れが付く可能性がある
- ほかの住人や近隣住民とトラブルが発生する可能性がある
詳しく見ていきましょう。
物件に傷や汚れが付く可能性がある
最大のデメリットは、物件に傷や汚れが付くリスクがあることです。たとえば猫の場合は、壁や柱が引っかかれる可能性がありますし、犬が走ると畳やフローリングがボロボロになる可能性があります。また、動物が長く住むことによって、特有のにおいが染みつきやすい点にも注意しなければなりません。
アパートを一棟運営する場合は、室内だけでなく、共有部分の傷や汚れにも注意が必要です。飼い主のマナー次第にはなりますが、糞尿の処理がきちんとおこなわれなければ、アパート全体の価値が下がる可能性も考えられます。
ほかの住人や近隣住民とトラブルが発生する可能性がある
動物の鳴き声や走り回る音に我慢できない人が同じ物件や近隣に住んでいる場合、騒音トラブルに発生する可能性があります。とくに住民同士でトラブルになった場合、騒音に悩んでいる人が退去を決断する場合もあるため、注意しましょう。すべての入居希望者に対して「ペット可」の物件であることを事前に伝え、理解を得てから契約することをオススメします。
賃貸物件を「ペット可」にする際に付帯すべき規約
賃貸物件をペット可にする際は、のちのトラブルを予防するために、以下の規約を付帯させましょう。
＜賃貸物件をペット可にする際に付帯すべき規約＞
- 飼育できるペットに条件を付ける
- 退去費用に特約を付ける
具体的にどのような条件を付けることが望ましいのか、わかりやすく解説します。
飼育できるペットに条件を付ける
まずは市域できるペットに、条件を付けましょう。たとえば「大型犬」はしつけが難しい とされ、トラブルの発生率が高まるため、室内犬や小型犬に限るといった条件を付帯させます。共鳴を防ぐために、「1頭まで」など、飼える頭数に制限をかけるのもオススメです。
退去費用に特約を付ける
動物と同居している物件は汚れやすく、退去時には大がかりな清掃や修繕が必要になるケースが多々見受けられます。入居時に退去費用の特約を付け、通常は経年劣化として大家負担となる清掃費・修繕費に関しても、ペットの影響で汚れが発生したと認められる範囲は、入居者負担とするよう求めましょう。
まとめ
賃貸物件をペット化にすることで、入居率アップにつながります。また、一度入居した人の早期退去を避けやすいことや、家賃などの条件を大家にとって有利な内容に設定しやすいことも、メリットです。いくつかの注意点はありますが、入居時に特約を付けるなどして対策すれば、トラブルを抑えやすくなります。
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